OpenVINO on WSL2(Windows Subsystem for Linux 2)

Windows Subsystem for Linux 2（以下、WSL2）がWindows 10 May 2020 Update（バージョン 2004）で正式にリリースされました

このリリースで、Windows10 HomeでもWSL2が使用できます
WSL2にはHyper-vが必要なため、VMWareなどが動かなくなりますが、VMWareがこちらに対応したバージョンをリリースしたようです

と言うわけで、OpenVINO on WSL2を試してみましょう
今回インストールした環境は、OpenVINO on IceLake (Vol.1) でも使用しているWindows10 Homeが動作しているDell XPS 13 2in1となります

まずWSL2はWindows10 May 2020 updateが必要です
準備ができているマシンでは順次インストールされますが、強制的にupdateすることも可能です

update 後に管理者で実行したpowershellで下記を実行してください

dism.exe /online /enable-feature /featurename:Microsoft-Windows-Subsystem-Linux /all /norestart

dism.exe /online /enable-feature /featurename:VirtualMachinePlatform /all /norestart

次にMicrosoft StoreでUbuntu18.04を入手し、インストールします
ここまでで、Ubuntuのコンソールを操作できます

Linux用のOpenVINO toolkitを入手し、こちらの記載のようにインストールを行います
デフォルトではcmakeがインストールされていませんので、
apt install cmake
などでインストールしてください

何か問題は発生するかな、と思っていましたが、ほとんど何も発生しません…
（黒い画面ばかりで申し訳ありません）
それはそれで凄いことなのですけど
全てデフォルトのままで行うと、あっという間にインストールが終わりました

cd /opt/intel/openvino/deployment_tools/demo/
./demo_squeezenet_download_convert_run.sh でいつものようにデモプログラムの実行を行いましたが、問題なく判別しています

次に同じフォルダにある demo_security_barrier_camera.sh を実行してみます
こちらも問題ありません

処理結果をみてみるとネイティブのUbuntuと変わらない速度が出ています

GPUの場合はどうでしょうか？
残念ながら、PCI関連はWSL2から見れないようです

次にNCS2の接続を実験してみました
VMWare PlayerではUSBを認識したりしなかったりだったのですが、WSL2ではUSB周りの処理は入っていない様子で、認識することも不可能だと思います
認識してくれれば、Windows上でNCS2を使った開発ができたのですが…
WSL2の改善に期待しましょう